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「海外で実施可能な多くの癌腫に対する治療が国内では実施できない状態」、日本核医学会が「診療用放射性核種国内製造に関わる要望書」提出を報告

日本核医学会理事長の絹谷清剛氏は、日本医学放射線学会、日本放射線腫瘍学会、日本臨床腫瘍学会、日本癌治療学会、日本泌尿器科学会、日本泌尿器腫瘍学会の各理事長と連盟で、文部科学省研究開発局長とJAEA理事長に宛てて「診療用放射性核種国内製造に関わる要望書」を2020年8月7日付けで提出したことを報告した。

日本原子力研究開発機構(JAEA)大洗研究所の高速実験炉「常陽」を用いて、Mo-99、Ac-225、Ir-192などの医療用放射性核種製造を行うよう求めている。

核医学診療国民会議、パンキャンジャパン、がんサポートコミュニティ、腺友倶楽部などの患者をサポートする組織も提出したと説明している。

要望書の中では国内外の普及の差があり、「海外で実施可能な多くの癌腫に対する治療が国内では実施できない状態にあり、国民の不利益に繋がっています」と指摘。核種の入手ができないために国内では困難な治療が存在するほか、新型コロナウイルス感染症の発生で輸入の核種が入手できない状況もあると説明。国産が強く求められると強調する。

国内においては加速器による製造について主に議論されているが、原子炉による製造も選択肢として、実際に稼働させれば、国内需要の多くをカバーできると説明している。

jsnm.org

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