英国型バリアントが、初期株のスパイクタンパク質に基づいて作られたワクチンによって中和できるかを検証した研究が報告されている。現在のワクチンは、初期株のスパイクタンパク質によって作られていると説明。スパイクタンパク質の変異に対する効果があるのか注目されている。英国で最初に確認された亜種（B.1.1.7、別名20I/501Y.V1）は、8つのスパイク変異を含む。抗体療法、ワクチンの効果、再感染のリスクに影響を与える可能性が考えられている。このたび回復者やmRNAワクチン（mRNA-1273、Moderna社）およびタンパク質ナノ粒子ワクチン（NVX-CoV2373、Novavax社）を接種した人の血清サンプルによって英国型バリアントを中和できるか調べ、2分の1まで低下し得ると確認。スパイクの受容体結合ドメインに対しては一部の抗体が有効性が低いが、そのほかの抗体は影響が少なく、現状では問題ないと結論。
2021年4月、米国研究。
Shen X, Tang H, McDanal C, Wagh K, Fischer W, Theiler J, Yoon H, Li D, Haynes BF, Sanders KO, Gnanakaran S, Hengartner N, Pajon R, Smith G, Glenn GM, Korber B, Montefiori DC. SARS-CoV-2 variant B.1.1.7 is susceptible to neutralizing antibodies elicited by ancestral spike vaccines. Cell Host Microbe. 2021 Apr 14;29(4):529-539.e3. doi: 10.1016/j.chom.2021.03.002. Epub 2021 Mar 5. PMID: 33705729; PMCID: PMC7934674.
