シンガポールでの遺伝子欠失した新型コロナウイルス、その重症度や炎症反応を検証

シンガポールでの遺伝子欠失した新型コロナウイルス、その重症度や炎症反応を検証。

シンガポールでウイルスのORF8に存在する382塩基（Δ382）が欠失した変異株が検出された。その重症度や炎症反応を調べた。退院後の患者のデータを分析。1月22日～3月21日の131人のデータを分析して、92人は野生株なのに対して、10人は野生株とΔ382の混合感染、29人はΔ382単独感染。

Δ382単独感染では酸素補給を必要だった人はいなかったが、野生株の感染では28％が酸素補給を必要とした。ORF8の欠失は今後の治療やワクチンにつながる可能性があると指摘。

Young BE, Fong SW, Chan YH, et al. Effects of a major deletion in the SARS-CoV-2 genome on the severity of infection and the inflammatory response: an observational cohort study [published online ahead of print, 2020 Aug 18]. Lancet. 2020;S0140-6736(20)31757-8. doi:10.1016/S0140-6736(20)31757-8