新型コロナウイルス感染症の集団免疫に必要な集団の感染率は40%程度との試算。新型コロナウイルス感染症の集団免疫は、歴史的に命の犠牲のもとに成立すると考えられ、実践の可能性は否定的にも見られている。
研究グループは、他人との接触率が高く、病気の影響も低い年齢層の低い人たちに感染が広がりやすいなど、集団の異質性に注目。人々の生活スタイルなどのばらつきが大きいところも踏まえ計算。集団免疫に必要な集団の感染率は最大43%と示す。従来60%とされる数値よりも低く、人々の生活のばらつきを踏まえた集団免疫のとらえ方であると説明する。
2020年8月スウェーデン、英国研究。
Britton T, Ball F, Trapman P. A mathematical model reveals the influence of population heterogeneity on herd immunity to SARS-CoV-2. Science. 2020;369(6505):846-849. doi:10.1126/science.abc6810