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スマホゲームで日本の高齢者を活動的に?京都大学の研究グループが『JMIR Serious Games』で発表

現実世界の要素をゲーム世界にミックスすることで、より楽しく魅力的な体験を生み出すことを目指すパーベイシブゲーム。このゲームに社会的なインタラクションを取り入れることで、身体活動を引き上げるような効果があるようだ。
京都大学の研究グループが、シリアスゲーム専門誌『JMIR Serious Games』で2021年1月に発表した。

パーベイシブゲームで活動的になる?

パーベイシブゲームは、現実世界の要素をゲーム世界にミックスすることで、より楽しく魅力的な体験を生み出すことを目指すもの。こうしたゲームは、高齢者の身体活動を刺激する強力な戦略になる可能性があると見られている。

ただし、これらのゲームをより効果的に使用するには、ゲームのデザイン要素がプレイヤーの行動にどのように影響するかを理解しなければならない。

このたび特定のデザイン要素、つまり社会的なインタラクションの存在が身体活動のレベルにどのように影響するかを評価する検証が行われた。

使ったのは「神歩」という広義の位置情報を利用したスマートフォンでプレイできるモバイルゲーム。京都市内の神社や寺を訪れ,仮想のカードを集める。カードには動物と色が書かれており、色はレベルを表し、すべての動物の中で最も高いレベルのカードをあつめるのが 目的となっている。マップ上で神社仏閣の位置を見ながら目指して、神社仏閣の近くで得られるカードを収集する。スマートフォンを見ながら歩けないように安全対策も施されている。

合計 20 人の参加者がオフラインで募集され、コントロール グループ(社会的なインタラクションなし)と介入グループ(社会的なインタラクションあり)の2グループにランダムに割り当てられた。その上で4 週間にわたって、同じパーベイシブゲームの 2 つのバリエーションが比較された。18 人の参加者が研究終了に至り、社会的なインタラクションなしグループが9人、社会的なインタラクションありグループが9人となった。
どちらのバージョンでも、プレイヤーは実際の場所まで歩いて仮想カードを収集する必要がある。社会的なインタラクションありのバージョンでは、人々が協力することでより多くのカードを入手する。その上で、週ごとの歩数の変化を各グループへの身体活動の影響を評価するために参照。訪問した場所の数は遊ぶ活動の指標とした。

社会的なインタラクションは効果的

こうして判明したのは、パーペイシブゲームに社会的なインタラクションを取り入れることで、身体活動のレベルが向上するだろうということだ。

社会的なインタラクションのないグループよりも社会的なインタラクションのあるグループの方において、より大きなポジティブな効果を観察。絶対的、相対的な変化の双方に有意な差が見られた。ゲームプレイが身体活動のレベルを高める要因の一つになっていると考えられた。

games.jmir.org

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