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乳がん治療におけるパルボシクリブとレトロゾールの併用、全生存期間には有意な差を示さず

進行性乳がんの治療法として、パルボシクリブとレトロゾールの併用が注目されている。PALOMA-2臨床試験では、この治療組合せが、ER+/HER2- 進行性乳がんにおいて無増悪生存期間を延長することが示された。しかし、⇒全生存期間(OS)に関する最新の報告では、パルボシクリブとレトロゾールの併用治療がプラセボとレトロゾールの併用治療と比較して有意な差を示さなかった。

研究の背景

乳がんは女性に最も一般的ながんの一つであり、治療法の向上は重要な課題である。特にER+/HER2- 進行性乳がんに対する有効な治療法の開発が求められている。

研究の方法と結果

666名の閉経後女性が対象となり、2:1の割合でパルボシクリブとレトロゾールの併用群、またはプラセボとレトロゾールの併用群に無作為に割り当てられた。追跡期間の中央値は90.1ヶ月で、405名の死亡が観察され、155名が生存していることが確認された。⇒最終的に、パルボシクリブとレトロゾールの併用治療群の全生存期間の中央値は53.8ヶ月であり、プラセボとレトロゾールの併用治療群のそれは49.8ヶ月であったが、この差は統計学的に有意ではなかった。

研究の意義

この研究は、進行性乳がん治療におけるパルボシクリブとレトロゾールの併用治療の全生存期間に有意な差がないことを示した。しかし、無増悪生存期間の延長が見られるため、個々の患者にとっては引き続き有益な選択肢となり得る。

参考文献

https://ascopubs.org/doi/10.1200/JCO.23.00137

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