STELLANEWS.LIFEは、医療技術の進歩とともに、人工知能(AI)が網膜画像と臨床情報を解析し、緑内障の発症リスクが高い人々が実際に病気を発症するか、そしていつ発症するかを予測できるようになった最新の研究成果を紹介する。
この研究は、緑内障が進行する前の初期兆候を示す12,458個の眼の臨床情報を分析した。特に、進行した210個の眼と進行しなかった105個の眼を対象に、7年以上にわたり6〜12カ月ごとに監視を行いながら、網膜画像と15の重要な臨床特徴を組み合わせた予測モデルを作成した。
使用された3つの機械学習分類器は、91%から99%の高い精度で緑内障への進行とそのタイミングを予測することができた。特に、眼圧(IOP)、拡張期血圧、網膜神経繊維層の平均厚さが重要な予測因子として挙げられている。
- 研究機関→Jeju National University、Dongguk University、Seoul National University Hospital
- 発表日→2023年3月11日
- 研究の背景→緑内障は世界的に盲目の主要な原因であり、特に早期の症状がないため診断が困難
- 研究方法→12,458個の眼の臨床情報と網膜画像を分析、210個の眼の進行状況を監視
- 研究結果→AIによる予測モデルが91%から99%の精度で緑内障の進行を予測
- 重要な臨床特徴→眼圧(IOP)、拡張期血圧、網膜神経繊維層の厚さ
- 研究の限界→比較的少ない情報に基づいており、正常眼圧の被験者のみを含む
- 今後の展望→さらなる訓練とテストを通じて、AIモデルの精度向上と臨床応用の拡大
- 臨床への応用→個別の病状予測により、治療選択肢のカスタマイズと患者管理の向上が期待される