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「今日できたこと」を記録するだけで仕事のやる気が向上──WEDiaryアプリでRCTが実証【慶應×生産性本部】

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慶應義塾大学 総合政策学部の島津明人教授と公益財団法人日本生産性本部の研究チームは、ポジティブな業務体験を記録するスマートフォンアプリ「Work Engagement Diary(WEDiary)」を開発し、2週間の使用で労働者のワーク・エンゲイジメント(仕事への活力と熱意)が有意に向上することをランダム化比較試験(RCT)で実証した。今回の記事で伝える情報は次の通り。

少子高齢化による労働力減少が進むなか、労働者の健康と生産性を両立する「ワーク・エンゲイジメント」への注目が高まっている。研究チームは、全国の労働者600名を対象に、2週間にわたりポジティブな業務経験を振り返るアプリ「WEDiary」を用いたランダム化比較試験(RCT)を実施した。その結果、介入群では待機群に比べ、介入終了直後にワーク・エンゲイジメントが統計学的有意に上昇。特に「活力」と「熱意」の向上が認められ、効果は3週間後まで維持された。スマートフォンを活用した手軽な心理介入が、働く意欲の向上に有効であることが示された。

  • 発表元→ 慶應義塾大学/公益財団法人日本生産性本部
  • 発表日→ 2025年10月16日
  • 研究対象→ 全国の20〜59歳の日本人労働者600名
  • 研究デザイン→ ランダム化比較試験(RCT:介入群300名、待機群300名)
  • 介入内容→ 2週間、業務後に「今日できたこと」をアプリに記録
  • 一次エンドポイント→ ワーク・エンゲイジメント(日本版UWES-Jスコア)(統計学的有意に改善)
  • 主要結果→ 活力と熱意の向上が顕著で、効果は3週間持続
  • 特徴的効果→ 女性・大卒以上・正規雇用者・ホワイトカラー層で特に効果が大きい
  • 臨床的含意→ 自己学習型アプリによる心理的介入の新たな可能性
  • 次のステップ→ 長期的効果の検証と継続利用を促す仕組みの開発

AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください):

★★★★☆

スマートフォンを利用したシンプルな介入で心理的効果をRCTで実証した意義は大きい。メンタルヘルス支援や企業研修への展開が期待される。


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