STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、がん治療に関する最新の研究成果や承認情報を提供するプラットフォームである。今回の記事では、Astellas Pharmaが開発を進める抗体-薬物複合体(ADC)エンホルツマブ ベドチン(商品名PADCEV、パドセブ)とペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ)の併用療法が、欧州で進行性尿路上皮がんの一次治療として承認されたことを紹介する。
Astellasは、欧州委員会(EC)がエンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法を、切除不能または転移性の尿路上皮がん患者に対する一次治療として承認したと発表した。この承認は、第3相試験EV-302(KEYNOTE-A39)の結果に基づいており、併用療法群がプラチナ製剤を含む化学療法と比較して、生存期間(OS)の中央値を2倍近く延長し、無増悪生存期間(PFS)も有意に延長したことを示している。
- 発表元→Astellas Pharma
- 発表日→2024年8月28日
- 研究の目的→進行性尿路上皮がん患者に対する一次治療としてのエンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの有効性と安全性を評価すること
- 臨床試験→第3相試験EV-302は、PD-L1発現状態に関係なく、未治療の局所進行性または転移性尿路上皮がん患者を対象にエンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブ併用療法の有効性を評価した
- 結果の要約→併用療法群では、生存期間の中央値が31.5カ月、無増悪生存期間の中央値が12.5カ月に延長された。化学療法群はそれぞれ16.1カ月、6.3カ月だった。化学療法群に比べて死亡リスクを53%、がんの進行または死亡リスクを55%減少させた
- 副作用→斑状丘疹状皮疹、高血糖、好中球減少症、末梢性感覚ニューロパチー、下痢、貧血のグレード3以上の有害事象が報告されている