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Bayer、進行肝細胞がん対象225Ac-GPC3の第1相開始―TAT技術の新展開

STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、がん医療の未来を見据え、分子標的治療や放射線療法など先端分野の臨床開発を注視し続けるメディアである。今回紹介するのは、Bayerが発表した肝細胞がん(HCC)を対象とするターゲティングアルファ療法の新たな臨床試験開始のニュースである。

Bayerは、Glypican-3(GPC3)を標的とする放射性医薬品225Ac-GPC3(開発コード:BAY 3547926)の第1相試験を開始したと発表した。この薬剤は、α線を放出するアクチニウム225(225Ac)で標識された抗GPC3抗体をベースにしており、DNA二重鎖切断を誘導することでがん細胞の殺傷効果を狙う。GPC3は肝細胞がんの70〜75%の腫瘍に過剰発現しており、標的療法の有望な候補とされる。

  • 発表元→Bayer
  • 発表日→2025年4月29日
  • 試験薬→225Ac-GPC3(BAY 3547926)
  • 対象疾患→進行肝細胞がん(HCC)
  • 試験フェーズ→第1相、初回ヒト投与試験(NCT06764316)
  • 試験目的→安全性、忍容性、初期の有効性の評価。単剤および併用療法の検討
  • 技術の特長→α線放出体(アクチニウム225)による高エネルギー短距離照射により、周囲の正常組織への影響を最小限に抑制
  • 臨床的位置づけ→BayerのTAT(標的アルファ療法)ポートフォリオとしては3件目の臨床開発案件で、HCC対象としては初
  • 研究発表→2025年米国癌研究学会(AACR)での「New Drugs on the Horizon」セッションにて紹介
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