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月1回の内服でHIV予防を目指す──MerckのMK-8527が第3相試験を開始

STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、医療、科学、技術、社会の交差点に立ち、世界中で進行する重要な取り組みや研究の動向を中立的に報じるメディアである。国際的な公衆衛生課題にも注目し、未来の医療につながる技術や制度の進展を包括的に伝えている。今回紹介するのは次の通り。

Merckは2025年7月14日、HIVの曝露前予防(PrEP)薬として開発中のMK-8527について、第3相試験「EXPrESSIVE-11(NCT 07044297)」と「EXPrESSIVE-10」を開始すると発表した。MK-8527は月1回の経口投与が可能なヌクレオシド系逆転写酵素転位阻害薬(NRTTI)で、これまでの毎日服用型のPrEPに代わる新たな選択肢となる可能性がある。

  • 発表元→Merck(米国ではMerck、その他地域ではMSD)
  • 発表日→2025年7月14日
  • 対象薬剤→MK-8527(月1回投与の経口PrEP候補薬)
  • 試験名→EXPrESSIVE-11およびEXPrESSIVE-10
  • 試験開始時期→EXPrESSIVE-11は8月開始、EXPrESSIVE-10は数カ月内に開始
  • 対象地域→EXPrESSIVE-11は16カ国、EXPrESSIVE-10はケニア、南アフリカ、ウガンダ
  • EXPrESSIVE-11概要→4,390人を対象に、MK-8527とエムトリシタビン/テノホビル(FTC/TDF)を比較
  • EXPrESSIVE-10概要→女性・思春期女子4,580人を対象に同様の比較を実施
  • 前段階の試験結果→第2相試験(NCT 06045507)で有害事象はプラセボ群と同等、CD4数への影響なし
  • 共同支援機関→ビル&メリンダ・ゲイツ財団がアフリカ地域での運用や地域調整を支援

AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください)

★★★★☆(★4つで2番目の評価)

PrEPの服薬コンプライアンスを高める新しい経口投与スケジュールは、公衆衛生的にも臨床的にも高い意義を持つ。特に投与頻度を下げることで、服用継続率の改善やHIV感染率の低下が期待される。ただし、まだ第3相試験段階であり、有効性と実装性の確立には時間を要する。

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