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MerckのRSV予防薬エンフロンシア、乳児対象で欧州CHMPが承認勧告

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Merckは2025年9月19日、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)による乳児の下気道疾患を予防するモノクローナル抗体エンフロンシア(一般名クレソロビマブ)について、欧州医薬品庁(EMA)のヒト用医薬品委員会(CHMP)から承認勧告にあたる肯定的意見を取得したと発表した。承認されれば、欧州で初めて乳児に対して体重にかかわらず同じ用量で投与できるRSV予防薬となる見込みである。

CHMPの意見は欧州委員会(EC)の審査に送られ、2025年末までに最終判断が下される見通しである。エンフロンシアは長時間作用型のモノクローナル抗体で、5カ月間のRSVシーズンにわたって持続的に防御効果を発揮するよう設計されている。根拠データは第2b/3相CLEVER試験および第3相SMART試験から得られており、それぞれ早産児・正期産児を対象とした安全性・有効性評価と、既存薬パリビズマブとの比較試験である。これらの試験結果は『New England Journal of Medicine』に掲載されている。

エンフロンシアは2025年6月に米国およびアラブ首長国連邦で承認されており、現在も複数の国・地域で審査中である。安全性に関しては、アナフィラキシーを含む重度の過敏反応歴を有する乳児には投与すべきでないとされ、主な副反応として注射部位の紅斑(3.8%)、腫脹(2.7%)、発疹(2.3%)が報告されている。

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  • 発表元→Merck(米国外ではMSD)
  • 発表日→2025年9月19日
  • 対象薬剤→クレソロビマブ(商品名エンフロンシア)
  • 適応→乳児における初めてのRSVシーズンでの下気道疾患予防
  • 特徴→体重に依存しない同一用量投与、最長5カ月の持続的効果
  • 試験根拠→第2b/3相CLEVER試験、第3相SMART試験(NEJM掲載)
  • 安全性→アナフィラキシーリスクへの注意、注射部位反応や発疹が主な副作用
  • 次のステップ→欧州委員会(EC)での審査、年内に最終判断
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