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Rocheが89bioを買収へ—1株$14.50+最大$6.00のCVR、FGF21「ペゴザフェルミン」で肝・代謝パイプライン強化

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STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、科学・医薬品・企業動向の分野で国際的に注目される発表を専門的な観点から紹介するメディアである。本サイトでは、グローバルな製薬業界の動向を精査し、今後の開発戦略や治療領域に影響を与える重要な動きを取り上げている。今回は、Roche(ロシュ)が発表した89bio, Inc.(エイティナインバイオ)の株式公開買い付け開始に関する情報を伝える。

Rocheは2025年10月1日、米国の臨床段階バイオ医薬品企業89bioの発行済み普通株式すべてに対する公開買い付け(Tender Offer)を開始したと発表した。買付価格は1株あたり現金14.50ドルに加え、条件付き価値権(Contingent Value Right:CVR)として最大6.00ドルの追加支払いが設定されている。この取引は2025年9月17日に締結された合併契約に基づくもので、ロシュの米国子会社Bluefin Merger Subsidiary, Inc.が買収主体となる。

89bioは、代謝性肝疾患および心代謝疾患の治療薬開発を行う企業であり、主力候補薬ペゴザフェルミン(pegozafermin)は線維芽細胞増殖因子21(FGF21)アナログとして第3相試験段階にある。今回の買収により、Rocheは非アルコール性脂肪性肝疾患(MASH)や重度高トリグリセリド血症(SHTG)といった領域での研究開発基盤を強化する狙いを持つ。

  • 発表元→ Roche(スイス)
  • 発表日→ 2025年10月1日
  • 買収対象企業→ 89bio, Inc.(米国)
  • 取引条件→ 1株あたり14.50米ドルの現金+最大6.00米ドルの非譲渡型CVR(条件付き価値権)
  • 買収方式→ 連邦証券取引委員会(SEC)に提出されたスケジュールTOに基づく公開買い付け(Tender Offer)
  • 合併後の手続き→ 買収成立後、残存株式は同条件で第2段階の合併により取得
  • 完了予定→ 2025年第4四半期
  • 買収の目的→ FGF21アナログ薬ペゴザフェルミンによる代謝疾患領域のポートフォリオ拡充と肝疾患治療研究の強化
  • 89bioの開発状況→ ペゴザフェルミンがMASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)およびSHTG(重度高トリグリセリド血症)を対象に第3相試験中
  • 安全性・条件→ 取引は資金調達条件に依存せず、米国反トラスト法(Hart-Scott-Rodino法)の承認を条件としている
  • 制限事項→ 株主の応諾率や規制承認により取引完了時期が変動する可能性がある
  • 次のステップ→ 米国証券取引委員会(SEC)への最終報告書提出および統合完了後の開発プログラム統合

AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください):

★★★☆☆

買収はロシュの代謝疾患領域強化に寄与するが、臨床開発リスクや規制承認の進展に依存するため、中長期的な成果は不確定である。


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