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BioNTech、CureVacとの公開株式交換開始、mRNA技術統合とがん免疫強化

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BioNTech SE(バイオンテック)は2025年10月22日、CureVac N.V.(キュアバック)の全発行済株式を対象とした公開株式交換(Public Exchange Offer)を開始したと発表した。

ドイツ・マインツのBioNTech SE(NASDAQ: BNTX)は、CureVac N.V.(NASDAQ: CVAC)の株主に対し、全株式をBioNTechの米国預託証券(ADS)と交換する提案を正式に開始した。これは2025年6月に締結された買収契約に基づくもので、両社のmRNA技術・製造力・研究基盤を統合し、がん免疫療法および次世代mRNA治療薬の開発を推進することを目的としている。

BioNTechは、がん免疫療法の中核戦略としてmRNAワクチン候補群および二重特異性抗体pumitamig(BNT327)を進めており、CureVacのmRNA最適化技術とLNP(脂質ナノ粒子)開発力を取り込むことで、臨床開発と製造の両面で競争力を高める考えだ。

  • 発表日: 2025年10月22日
  • 取引内容: CureVacの全株式をBioNTech ADS(1株あたり約5.46ドル相当)に交換
  • 取引総額: 約12.5億ドル(条件により変動)
  • 成立条件: CureVac株の少なくとも80%(場合により75%)が応募し、必要な規制承認を取得
  • 応募期限: 2025年12月3日(ニューヨーク時間午前9時)
  • 目的: mRNAがん免疫療法および感染症ワクチン開発の強化、欧州mRNA拠点の再編
  • 背景: 両社はmRNA技術の草分け的存在であり、BioNTechは製品化実績、CureVacはプラットフォーム技術に強みを持つ。
分析:

今回の買収は、欧州mRNA企業間の統合として歴史的な意味を持つ。BioNTechはCureVacを取り込むことで、がん免疫療法・感染症ワクチンの双方で開発力を拡充し、米国の競合Modernaに対抗する強固な研究・製造基盤を確立する狙いがある。

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