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アムジェン(Amgen Inc.)は、心血管疾患予防の分野で画期的な成果を発表した。
同社のPCSK9阻害薬「Repatha(エボロクマブ)」が、心筋梗塞や脳卒中を未経験の高リスク患者において、主要心血管イベント(MACE)の初回発症リスクを25%低下させたと報告した。今回の記事で伝える情報は次の通り。
概要
アムジェンは2025年11月8日、米国心臓協会(AHA)学術集会で第3相試験「VESALIUS-CV」の詳細結果を発表した。
Repatha(一般名:エボロクマブ)は、心筋梗塞や脳卒中を未経験の動脈硬化性疾患または糖尿病を有する成人患者において、
主要複合エンドポイント(冠動脈疾患死・心筋梗塞・虚血性脳卒中)の発症リスクを25%減少させた。
また、心筋梗塞単独のリスクは36%減少。試験参加者のLDLコレステロール値は、Repatha群で中央値45 mg/dL、プラセボ群で109 mg/dLであった。
同試験の結果は『New England Journal of Medicine(NEJM)』にも同時掲載された。
詳細
- 発表日→ 2025年11月8日
- 発表元→ Amgen Inc.(米国カリフォルニア州サウザンドオークス)
- 試験名称→ VESALIUS-CV試験(第3相・国際多施設・二重盲検・プラセボ対照)
- 対象→ 動脈硬化性疾患または糖尿病を有する心筋梗塞/脳卒中未経験の高リスク成人患者12,000名以上
- 追跡期間→ 中央値4.6年
- 主要評価項目→
- 3項目MACE(冠動脈疾患死・心筋梗塞・虚血性脳卒中):リスク25%減少
- 4項目MACE(上記+血行再建術):リスク19%減少
- 二次評価項目→ 心血管死、冠動脈死、全死亡でもリスク低下傾向を確認。
- 糖尿病患者(全体の約6割)においても同等の効果を確認。
- 安全性→ 新たな有害事象のシグナルは確認されず、既存の安全性プロファイルと一致。
- 引用発表→ 米国心臓協会(AHA 2025)・NEJM同時掲載。
- 開発背景→ RepathaはPCSK9阻害薬として2015年に承認。これまでに670万人以上が使用。
AIによるインパクト評価
評価(参考): ★★★★★
短評:VESALIUS-CV試験は、LDLコレステロール管理を一次予防領域で再定義する可能性を示した。
Repathaは心筋梗塞や脳卒中の既往がない高リスク患者においても有効性を証明し、PCSK9阻害薬の適応拡大を後押しする。
糖尿病患者への波及効果も注目され、今後のガイドライン改訂に影響を与える可能性が高い。
3言語要約/Multilingual Summaries
🌍 English Summary
- Amgen’s Phase 3 VESALIUS-CV trial showed that Repatha (evolocumab) reduced the risk of first major adverse cardiovascular events by 25% and heart attacks by 36% in high-risk adults without prior events.
- Median LDL-C was reduced to 45 mg/dL versus 109 mg/dL for placebo, with consistent safety.
- The findings were presented at AHA 2025 and published in NEJM, positioning Repatha as the first PCSK9 inhibitor proven for primary prevention.
🇨🇳 中文摘要
- 安进公司宣布,其PCSK9抑制剂Repatha在VESALIUS-CV Ⅲ期研究中将首发重大心血管事件风险降低25%,心梗风险降低36%。
- 受试者无既往心梗或卒中史,Repatha组LDL-C中位数45 mg/dL,对照组109 mg/dL。
- 研究结果发表于《新英格兰医学杂志》,确立Repatha在心血管一级预防中的作用。
🇮🇳 हिन्दी सारांश
- एमजेन की फेज़ 3 VESALIUS-CV ट्रायल में Repatha ने उच्च-जोखिम वाले लेकिन पहले दिल या स्ट्रोक से मुक्त मरीजों में प्रमुख हृदय संबंधी घटनाओं के जोखिम को 25% तक कम किया।
- LDL-C स्तर 45 mg/dL तक घटा, और सुरक्षा प्रोफाइल समान रहा।
- परिणाम AHA 2025 सम्मेलन में प्रस्तुत किए गए और NEJM में प्रकाशित हुए।

