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エーザイの抗がん剤レミトロ、全例調査の承認条件が解除 再発・難治性T細胞リンパ腫など対象

STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、医薬品分野における最新動向や規制対応、研究成果を網羅的に取り上げる専門メディアである。
がん治療薬の承認や使用に関連する制度的な変化は、医療現場での意思決定に大きな影響を与える。
今回はエーザイが発表した抗がん剤「デニロイキン ジフチトクス(商品名レミトロ)」に関する承認条件の解除について紹介する。

 

エーザイは、抗がん剤「デニロイキン ジフチトクス」について、厚生労働省より特定使用成績調査(全例調査)の実施を承認条件として課されていたが、今回この条件が解除されたと発表した。
同薬は2021年3月、「再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫」および「再発または難治性の皮膚T細胞性リンパ腫」に対して承認された。
承認時には、国内での治験症例が極めて限られていたため、全例調査により使用実態下での安全性と有効性の把握が求められていた。

 

  • 発表元→エーザイ株式会社
  • 発表日→2025年5月16日
  • 対象薬剤→デニロイキン ジフチトクス(商品名レミトロ)
  • 対象疾患→再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、再発または難治性の皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)
  • 調査概要→2021年5月〜2022年9月の期間に登録された全症例(111例)を対象に実施。中央登録方式
  • 安全性結果→主な副作用はAST増加(22.5%)、毛細血管漏出症候群(21.6%)、ALT増加(21.6%)、血小板減少(15.3%)、肝機能異常(14.4%)、発熱(13.5%)
  • 有効性結果→奏効率はPTCLで15.7%、CTCLで20.0%、全体で16.5%(評価対象85例)
  • 薬剤の作用機序→インターロイキン-2(IL-2)とジフテリア毒素の一部からなる融合タンパク質で、IL-2受容体に結合し細胞死を誘導
  • 今後の方針→承認条件は解除されたが、引き続き適正使用と情報提供を継続
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