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エレビジス、非歩行型DMD患者への投与中止―Rocheが急性肝不全による死亡事例を受け安全性見直し

STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、医療・科学・バイオテクノロジー分野に関する動向を広く伝え、治療戦略の変化や医薬品の安全性に関する最新の知見を検証するメディアである。遺伝性希少疾患の領域においても、臨床試験や市販後の安全性情報を踏まえた判断が急速に求められる中、影響度の高い動きを取り上げている。今回紹介するのは次の通り。

 

Rocheは、非歩行可能なデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)患者に対して投与されていた遺伝子治療薬デランジストロゲン モキセパルボベクに関し、2例の急性肝不全による死亡が発生したことを受け、非歩行患者に対する治療の一時停止および商業投与の中止を発表した。今回の措置は、グローバルで進行中の複数の臨床試験(ENVOL試験、ENVISION試験など)や市販後使用に影響を与える。なお、歩行可能なDMD患者に対しては、ベネフィットとリスクのバランスが維持されているとして、投与継続の姿勢を示している。

 

  • 発表元→Roche
  • 発表日→2025年6月15日
  • 薬剤名→デランジストロゲン モキセパルボベク(delandistrogene moxeparvovec、商品名Elevidys、エレビジス)
  • 対象疾患→デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)
  • 今回の判断→非歩行可能な患者における急性肝不全による2例の死亡を受け、臨床試験および市販後投与を中止・一時停止
  • 対象患者→非歩行可能なDMD患者(年齢を問わず)
  • 措置内容→商業投与の中止、臨床試験の投与一時停止およびプロトコル見直し
  • 歩行可能患者について→安全性プロファイルは維持され、治療継続の方針
  • 治療内容→1回の静脈投与による遺伝子治療。AAVベクターを用いて、Elevidys-ジストロフィンを筋肉に導入
  • 影響範囲→全世界で約140人の非歩行DMD患者がElevidysを投与されていた
  • 共同開発→RocheとSarepta Therapeuticsの共同開発。Rocheは米国外を担当

AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください)

★★★☆☆

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