STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、生命科学や医療、テクノロジーに関する最新の研究成果や発表を幅広く紹介する情報メディアである。新薬開発から臨床試験データ、持続可能な医療への取り組みに至るまで、国際的に注目される動きを中立的に伝えている。今回取り上げるのは、肺がん治療に関する新しい長期データである。
Regeneronは、セミプリマブ(商品名リブタヨ)とプラチナ製剤ベースの化学療法を併用した第3相試験EMPOWER-Lung 3の5年追跡データを発表した。解析は進行または局所進行の非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に行われ、世界肺がん学会(WCLC 2025)で報告された。
追跡期間中央値60.9カ月において、リブタヨ併用群の全生存期間(OS)中央値は21.1カ月であり、化学療法単独群の12.9カ月と比較して死亡リスクを34%低減した(ハザード比0.66)。5年生存率は併用群で19.4%、単独群で8.8%であった。
サブグループ解析では、扁平上皮がんでOS中央値22.3カ月、非扁平上皮がんで19.4カ月と、いずれも化学療法単独を上回る結果が得られた。また、PD-L1発現1%以上の患者では24.0カ月のOS中央値が報告された。
安全性については、既報と一貫しており、主な副作用は貧血(46%)、脱毛(38%)、悪心(25%)などであった。グレード3以上の有害事象は49%に認められたが、重篤な新規の安全性懸念は確認されなかった。
- 発表元→Regeneron Pharmaceuticals, Inc.
- 発表日→2025年9月9日
- 試験名→第3相試験 EMPOWER-Lung 3
- 対象疾患→進行または局所進行非小細胞肺がん(EGFR、ALK、ROS1変異なし)
- 治療群→セミプリマブ+プラチナベース化学療法 vs 化学療法単独
- 主要評価項目→全生存期間(OS)
- 副次評価項目→無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)
- 結果→5年生存率19.4% vs 8.8%、OS中央値21.1カ月 vs 12.9カ月、奏効率43.6% vs 22.1%
- 安全性→既知のプロファイルと一貫、グレード3以上の有害事象は49%で管理可能
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