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AskBio、多系統萎縮症パーキンソニアン型の遺伝子治療AB-1005第1相登録完了

STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、医療や科学、技術、社会の幅広い領域で新たに発表された研究や制度の変化を取り上げ、社会に与える影響を多角的に伝えることを目的とする情報メディアである。研究開発の現場から政策、生活に及ぶまで、読者が理解しやすい形で整理し、知見を広げる機会を提供している。今回は、Bayer傘下のAskBioによる多系統萎縮症パーキンソニアン型(MSA-P)を対象とした遺伝子治療の進展について紹介する。

Bayer傘下のAskBioは2025年9月17日、多系統萎縮症パーキンソニアン型(MSA-P)を対象とした遺伝子治療AB-1005の第1相試験「REGENERATE MSA-101」における参加者登録が完了したと発表した。本試験はAB-1005を被殻に投与し、安全性を評価するランダム化二重盲検プラセボ対照試験であり、登録完了は臨床開発における大きな進展とされる。

AB-1005は、ヒトグリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)の遺伝子を組み込んだアデノ随伴ウイルス2型(AAV2)ベクターを用いた遺伝子治療である。これにより脳内で持続的にGDNFを発現させ、神経細胞の変性を抑制することが期待されている。従来、MSA-Pはパーキンソン病に類似する運動症状や自律神経障害を呈し、発症後5〜10年で急速に進行する難治性の神経疾患であるが、有効な疾患修飾療法は存在していない。

今回の進展は、MSA-Pに対する初期的な臨床試験として重要な位置付けを持つ。今後、1年間の盲検下評価を経て試験が解除され、初期結果が得られる予定である。また、AskBioはAB-1005をパーキンソン病においても開発中であり、FDAから再生医療先端治療(RMAT)指定を受けるなど、関連疾患領域での臨床開発を並行して進めている。

  • 発表元→AskBio(Bayerの完全子会社)
  • 発表日→2025年9月17日
  • 研究対象→多系統萎縮症パーキンソニアン型(MSA-P)
  • 治療候補→AB-1005(GDNF遺伝子を導入したAAV2ベクター遺伝子治療)
  • 臨床試験→第1相試験「REGENERATE MSA-101」、ランダム化二重盲検プラセボ対照、安全性評価が目的
  • 登録状況→11人の患者の登録が完了し、3年間の追跡を予定
  • 今後の展開→1年目の評価完了後に初期結果が発表予定、パーキンソン病対象試験も並行して進行

AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください)

★★★★☆(★4つで2番目の評価)

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