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FDA、テゼペルマブを鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に承認、鼻茸重症度と全身ステロイド低減

STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、科学技術・医療・ライフサイエンスの分野における研究成果を、中立的かつ正確に紹介するニュースメディアである。最新の臨床試験や薬事承認の情報を多角的な視点から伝えることで、医療の進展を客観的に理解する助けとなることを目指している。今回紹介するのは、米国食品医薬品局(FDA)が承認したアストラゼネカとAmgenによる新たな適応拡大の発表である。

  • 【要点①】FDAがテゼペルマブ(商品名テズスパイア)を慢性副鼻腔炎(鼻茸を伴う)に対して承認。
  • 【要点②】上皮由来サイトカインTSLPを標的とする初の生物学的製剤として、従来治療で十分な効果が得られない患者への新たな選択肢。
  • 【要点③】第3相WAYPOINT試験で、鼻茸の重症度と全身性コルチコステロイド使用の有意な減少を示した。

慢性副鼻腔炎(鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎:CRSwNP)は、鼻腔内の持続的な炎症とポリープ形成を特徴とする疾患であり、呼吸困難や嗅覚障害など生活の質を著しく低下させる。従来の治療としてコルチコステロイドや手術が行われてきたが、再発や難治性の症例も多い。今回、AmgenとAstraZenecaが共同開発したテゼペルマブ(商品名テズスパイア)は、上皮サイトカインである胸腺間質性リンホポイエチン(thymic stromal lymphopoietin:TSLP)を阻害するヒトモノクローナル抗体であり、炎症の上流に作用する点が注目されている。

AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください):

★★★★☆

CRSwNP領域では、デュピルマブに続く新しい作用機序の生物学的製剤であり、炎症経路の上流を標的とする点で臨床的意義が高い。ただし、長期的な安全性と費用対効果の検証が必要。

参考文献

FDA Approves Tezspire for Chronic Rhinosinusitis with Nasal Polyps
https://www.amgen.com/newsroom/press-releases/2025/10/fda-approves-tezspire-for-chronic-rhinosinusitis-with-nasal-polyps

ClinicalTrials.gov:Efficacy and Safety of Tezepelumab in Participants With Severe Chronic Rhinosinusitis With Nasal Polyposis(WAYPOINT)
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04851964

Lipworth BJ, Han JK, et al. Tezepelumab in adults with severe, uncontrolled CRSwNP. N Engl J Med. 2025.
https://www.nejm.org/

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