STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)では、医薬品分野の新しい動向や治療法に関する情報を提供している。今回の記事では、中等度から重度の化膿性汗腺炎(HS)の適応症で開発が進む薬剤に関する動向を伝える。
ビメキズマブは、中等度から重度のHSを対象にした2つの第3相試験から得られたデータに基づき、その治療効果が認められたことから生物製剤一部変更承認申請(sBLA)がFDAに受理された。また、2mLデバイス形式の追加申請も受理されている。今後審査が進む。
- 発表元→UCB
- 発表日→2024年4月4日
- 研究の目的→中等度から重度のHSの治療
- 臨床試験→第3相試験BE HEARD IとBE HEARD IIに基づく。これらの試験でビメキズマブは16週目でプラセボに対して臨床的に意味のある改善を示し、48週目までその効果が持続した
- 16週での臨床改善→HiSCR50達成率でプラセボに対して有意な改善。HiSCR(Hidradenitis Suppurativa Clinical Response)は汗腺炎の治療による効果がどれだけあったかを、「HiSCR50=50%改善」や「HiSCR75=75%改善」という形で示す測定基準です。
- 48週での効果持続→有意な改善が持続し、HiSCR75を達成した患者も多数。
- 既に認められている用途→2023年10月に米国で中等度から重度の尋常性乾癬治療薬として承認された。
- 新たな申請結果→中等度から重度のHS治療用としてビメキズマブのsBLAがFDAに受理。
- 2mLデバイス→1mL注射器2本使用から2mL注射器およびオートインジェクターへの変更を提案。組み合わせて使うことで治療を簡単にする。
- デバイスの使用目的→患者の利便性を向上させ、治療の単純化と快適性の向上を目指す。
- 治療の重要性→承認されれば、中等度から重度のHS治療において新たな選択肢となる可能性がある