川崎病患者の白血球におけるFcγR2Bの長期的な高メチル化についての研究が報告されている。Fcγ受容体ファミリーには、複数の活性化受容体と唯一の抑制性受容体であるFcγR2Bが存在すると説明。今回、川崎病の異なるステージにおけるFcγR2Bの動的なメチル化変化を調べたとしている。熱性疾患患者を対照群とし、川崎患者を含めた計116人を対象として分析している。

川崎病患者の全血球は、静脈内免疫グロブリン(IVIG)治療の前(KD1)、IVIG治療の3〜7日後(KD2)、IVIG治療の3週間後(KD3)、IVIG治療の6カ月後(KD4)、IVIG治療の1年後(KD5)に採取。合計で76人の川崎病患者が、すべての段階でサンプルを提供。対照群の白血球も集めている。

DNA抽出とパイロシークエンスを実施。FcγR2Bのメチル化レベルは、コントロールとKD1の両方に比べてKD3で高いと判明。KD1と比較して、KD5ではFcγR2Bのメチル化が有意に高くなっていた。IVIG抵抗性群のFcγR2Bのメチル化レベルは、KD1-3ではIVIG反応性群よりも低くなっていた

FcγR2Bのメチル化の動的変化を報告した初めての研究で、発症から1年後の長期的なハイパーメチル化を示しているとする。FcγR2Bの低メチル化はIVIG耐性と関連すると解説している。

2021年5月、

Chang LS, Yu HR, Chu CL, Chen KD, Huang YH, Guo MM, Weng KP, Kuo HC. Long-Term Hypermethylation of FcγR2B in Leukocytes of Patients with Kawasaki Disease. J Clin Med. 2021 May 27;10(11):2347. doi: 10.3390/jcm10112347. PMID: 34071896.

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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