STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、医学、医薬品開発、健康に関する最新の進展を提供するメディアである。研究や臨床試験の結果を専門的な視点から解説し、読者に有益な情報を届けることを目指している。本記事では、心筋梗塞後の成人における心不全入院および死亡リスクに対するエンパグリフロジン(商品名ジャディアンス)の影響を調査した第3相試験EMPACT-MIの結果について紹介する。
第3相試験EMPACT-MIは、心筋梗塞から14日以内に入院した6500人以上の成人を対象に、エンパグリフロジン10mgとプラセボの効果を、標準治療に加えて比較した。主要評価項目は、心不全による初回入院または全原因死亡までの時間の複合体であり、最大26カ月間追跡調査された。参加者には慢性心不全の既往がなく、2型糖尿病や慢性腎臓病の状態にかかわらず参加が許可された。
- 試験名→EMPACT-MI(心筋梗塞後の慢性心不全および死亡予防に関するエンパグリフロジンの効果を調査する多施設、無作為化、並行群、二重盲検、プラセボ対照優越試験)
- 実施機関→Boehringer Ingelheim、Eli Lilly、デューク臨床研究所(DCRI)
- 参加者→6500人以上の心筋梗塞から14日以内に入院した成人
- 治療薬→エンパグリフロジン10mg、プラセボ、いずれも標準治療上に投与
- 主要評価項目→心不全による初回入院または全原因死亡までの時間の複合体