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AAT欠乏症、再組換えAAT製剤、週1投与から最大4週間隔に延長可能に、第2相

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サノフィ(Sanofi)は2025年10月22日、遺伝性希少疾患であるα1アンチトリプシン欠乏症(AATD)関連肺気腫を対象とした第2相臨床試験「ElevAATe」において、再組換えヒトAAT製剤エフドラルプリン・アルファ(efdoralprin alfa, SAR447537、旧INBRX-101)が全ての主要および主要副次評価項目を達成したと発表した。今回の記事で伝える情報は次の通り。

  • 【要点①】エフドラルプリン・アルファは、標準治療(血漿由来AAT製剤)に対して統計学的に有意な優越性を示した(p<0.0001)。
  • 【要点②】3週間(Q3W)および4週間(Q4W)投与スケジュールの双方で、正常範囲内の機能的AAT濃度を安定的に維持。
  • 【要点③】投与間隔が従来の週1回から最大4週間に延長され、治療負担を大幅に軽減する可能性。

α1アンチトリプシン欠乏症(AATD)は、肝臓で産生されるAATタンパク質が先天的に低下または欠損する希少疾患であり、肺組織の炎症・破壊を引き起こして慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺気腫へ進行する。現行の標準治療は1987年に導入された血漿由来AAT補充療法だが、週1回の点滴が必要で、十分なAATレベルの維持が困難とされてきた。今回の結果は、再組換え製剤による「正常域AATの持続的維持」という新たな治療アプローチの有効性を示すものである。

AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください):

★★★★★

α1アンチトリプシン欠乏症は治療選択肢がほとんどない領域であり、再組換え型AAT製剤による正常レベルの維持は治療パラダイムを一新する可能性がある。 週1回の輸注治療を3〜4週間に延ばせる利便性も臨床・生活両面でのブレイクスルーとなる。

参考文献

Sanofi’s efdoralprin alfa met all primary and key secondary endpoints in alpha-1 antitrypsin deficiency emphysema phase 2 study
https://www.sanofi.com/en/media-room/press-releases/2025/2025-10-22-05-00-00-3170787

ClinicalTrials.gov:NCT05856331(ElevAATe試験)、NCT05897424(OLE試験)

発表:Sanofi プレスリリース(2025年10月22日)

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