カナダのオンタリオ州における新型コロナワクチン2回接種キャンペーンの影響を予測する研究が報告されている。感染モデルを使った予測。1日の接触者の増加によってアウトブレイクにどう影響するかも調べた。1日の接触者数を平均74%減少させた非医薬品介入(NPI)を維持したまま、ファイザー・ビオンテック製ワクチンとモデルナ製ワクチンを接種することで1年間で入院を27.3%、27.0%減少させると予測。ワクチン接種の効果が最も大きかったのは死亡予防。無接種と比べて、ファイザー・ビオンテック社とモデルナ社のワクチンでそれぞれ31.5%、31.9%の減少。1回のみのワクチン接種率が6%であったロックダウン終了時に、1日の接触者数がわずか10%増加しただけで、流行の急増を起こすと確認。人口規模の対策が早期に緩和されると、感染者数が大幅に増加。オンタリオ州での第2波のピーク時に観察されたレベルに達する可能性があると指摘。結論としては ワクチン接種は、現在進行中の流行を大幅に緩和することができると説明。集団全体のNPIを維持することが重要と説明。
2021年4月、ブラジル、カナダ研究。
Vilches TN, Zhang K, Van Exan R, Langley JM, Moghadas SM. Projecting the impact of a two-dose COVID-19 vaccination campaign in Ontario, Canada. Vaccine. 2021 Apr 22;39(17):2360-2365. doi: 10.1016/j.vaccine.2021.03.058. Epub 2021 Mar 20. PMID: 33812742; PMCID: PMC7980181.