ロシアの新型コロナウイルスに対するワクチンに関してBMJのエディトリアル(8月24日)。

懸念点として3点を挙げている。一つは、フェーズ3が行われずに承認されたこと。フェーズ2まで健康なボランティアを対象としたが、感染から守る必要性の高い病気を抱える人を対象とした検証が行われていないと説明する。もう一つは、抗体依存性感染増強(ADE)が起こる可能性。ワクチン接種によりかえって感染が悪化する可能性もある。

さらにワクチン接種が広がらない可能性にも言及。欧州の調査では、19%が接種を受けるか不明、7%は拒絶すると回答したと紹介。ロシアでの不十分なワクチン接種プログラムではワクチン回避の動きを促す可能性があると指摘する。

ロシアのワクチンは効果的である可能性があるとも説明する一方、新型コロナウイルスへの対策にダメージを与える恐れもあると警戒する。

Caddy S. Russian SARS-CoV-2 vaccine. BMJ. 2020;370:m3270. Published 2020 Aug 24. doi:10.1136/bmj.m3270

www.bmj.com

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新型コロナウイルス感染症

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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