1型糖尿病向けのハイブリッド型閉鎖系インスリン自動注入システムの総説。
1型糖尿病は、長期にわたってインスリンの注射を自分でしなければならない血糖値の管理を要する病気。ほとんどの人が目標の血糖値に収められていない。そこでアルゴリズムにより自動的にインスリンを体内に送り込む閉鎖系システムが課題解決につながると期待される。
今後、1型糖尿病向けにハイブリッド閉鎖系システムの選択肢が増える見込みとなっている。使用者の特性の合わせてテーラーメードで対応できるのがポイント。これまでの研究で安全性は確認されており、血糖値の正常域に保たれる時間を延長し、低血糖も起こしづらいと分かっている。
保険償還や医療経済的なデータ、医療従事者の得られている情報が不足していることが普及の課題となる。
2020年8月英国総説。
Sohaib Mehmood, Imran Ahmad, Hadeeqa Arif, Umm E Ammara, Abdul Majeed. (2020) Artificial Pancreas Control Strategies Used for Type 1 Diabetes Control and Treatment: A Comprehensive Analysis. Applied System Innovation 3:3, pages 31.
クローズドループシステムは、閉ループシステムであるが、ループインスリンポンプによる自動的な注射だけでは対応しきれず、インスリン自己注射も併用する必要があるため現状ではハイブリッドとなる。人工膵臓ロボットが最終形となる。（編集）
