PHC株式会社診断薬事業部(PHC IVD)と帝人ファーマ株式会社は2023年1月30日、骨粗鬆症治療薬「オスタバロ皮下注カートリッジ 1.5mg」専用の電動式注入器「オスタバロインジェクター」を共同開発したと発表した。
プレスリリースから、その要点を書くと次のようになる。
骨粗鬆症治療薬「オスタバロ皮下注カートリッジ 1.5mg」は、骨粗鬆症のうち骨折のハイリスク症例を対象とし、PHC IVDが製造・販売する電動注入器「オスタバロインジェクター」で使用できる。
電動式注入器カラーディスプレイで注入のガイダンスを確認しながら操作でき、自動的に薬剤を注入するため、高齢者や介護者の投与負担を軽減する。
「オスタバロ皮下注カートリッジ 1.5mg」は2022年8月に厚生労働省の承認を取得し、同年11月に薬価収載された。このたび販売開始となる。
以上のように、新たに販売開始された薬剤を、独自性のある電動式注入器で使用するという内容だ。
薬剤は投与を続けるアドヒアランスが重要と考えられている。薬剤を使うことが重要だと分かっていても、なかなか毎日、薬を続けることが難しいこともある。薬を使わなければ、病気はなかなか改善しない。そのためにアドヒアランスを高めるための方法は継続的に研究対象になってきた。
PHCは電動注入器を従来開発してきた実績のある会社である。その利用範囲をさらに広げていると言っていいだろう。アドヒアランス改善がさまざまな薬剤の課題であることから見れば、このような電動式注入器による薬剤投与はこれから大いに注目される可能性がありそうだ。
参考文献
プレスリリース:PHCと帝人ファーマ、「オスタバロ®皮下注カートリッジ 1.5mg」専用の電動式注入器「オスタバロ®インジェクター」を共同開発し発売開始
プレスリリース:PHCと帝人ファーマ、「オスタバロ®皮下注カートリッジ 1.5mg」専用の電動式注入器「オスタバロ®インジェクター」を共同開発し発売開始|2023年 | ニュース|PHC株式会社 (phchd.com)