酸素下でもプラズマローゲン合成可能に──九州大学、通性嫌気性菌の活用と発酵応用の可能性を整理
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今回の記事で伝える情報は次の通り。
九州大学の研究グループは、酸素のある環境でも生存できる通性嫌気性菌(乳酸菌など)が、脳の健康成分として注目されるプラズマローゲンを生産し得ることを示した。
さらに、組換え大腸菌を用いて酸素下での合成も報告した。
- 【要点①】乳酸菌などの通性嫌気性菌でも、プラズマローゲンが検出され、従来の想定を広げる結果となった。
- 【要点②】乳酸菌由来の合成酵素遺伝子(PlsA)を導入した大腸菌が、酸素下でもプラズマローゲンを合成したと報告された。
- 【要点③】酵素構造の特徴が示され、酸素ストレス回避との関係や、発酵系での生産応用が議論された。
概要
プラズマローゲンは脳や心臓などに多いリン脂質の一種であり、補充療法への期待が語られてきた一方で、簡便・低コストな製造法が課題とされてきた。九州大学の研究グループは、乳酸菌や腸球菌など複数の通性嫌気性菌でプラズマローゲンを検出し、特定の乳酸菌由来PlsAを大腸菌に導入することで、酸素下での合成も示したとしている。さらに、酵素の構造解析から、酸素環境における機能維持に関わり得る特徴が報告された。
- 発表元九州大学大学院農学研究院/九州大学大学院医学研究院
- 発表日2025年12月26日(大学発表)/2025年12月22日(論文掲載、日本時間)
- 対象テーマ通性嫌気性菌(乳酸菌など)におけるプラズマローゲン生産と、酸素下での合成可能性
- 研究の背景プラズマローゲンは脳の健康との関連が報告される一方、従来は主に海産物・動物組織由来で高コストになりやすい点が課題とされてきた。
- 研究手法乳酸菌・腸球菌など複数株での検出、乳酸菌 Lactococcus cremoris 由来PlsA遺伝子の大腸菌導入、酵素の構造解析。
- 主な評価指標プラズマローゲンの検出および合成の確認、酸素ストレス・浸透圧ストレス条件下での性質の変化、酵素構造の特徴。
- 主要結果11株でプラズマローゲンを検出し、組換え大腸菌が酸素下でも合成できることを示したと報告された。酸素ストレスおよび高塩濃度環境への耐性強化も示された。
- 安全性本発表は微生物・培養系での解析と位置付けられ、食品・医薬品としての有効性や安全性は別途検証が必要となる。
- 臨床的含意食品由来菌の利用や、酸素下での発酵生産により、プラズマローゲン摂取の選択肢が広がる可能性が示唆された。
- 制限事項量産条件の最適化、製品化に向けた品質管理、ヒトでの有効性評価などは今後の課題となる。
- 次のステップ発酵系での生産手法の確立・改良、応用先(食品・医薬品等)に応じた追加検証。
AIによるインパクト評価
評価(参考): ★★★☆☆
通性嫌気性菌での生産と酸素下での合成を示した点は応用面で重要である。一方で、量産やヒトでの有用性評価は今後の検証が前提となる。
3言語要約 / Multilingual Summaries
English Summary
Note: This is an AI-assisted translation for reference.
- Kyushu University reports plasmalogen detection in facultative anaerobic bacteria such as lactic acid bacteria.
- Introducing a Lactococcus cremoris PlsA gene into E. coli enabled plasmalogen synthesis under oxygenated conditions.
- Structural features of the enzyme were discussed in relation to oxygen-stress avoidance and potential fermentation-based production.
中文摘要
注:AI辅助生成。
- 九州大学报告称,在乳酸菌等通性厌氧菌中检测到可生成质醚磷脂(plasmalogen)的迹象。
- 将乳酸菌(Lactococcus cremoris)来源的PlsA基因导入大肠杆菌后,在有氧条件下也观察到合成。
- 研究还讨论了酶结构与抗氧应激的关系,以及发酵生产应用的可能性。
हिन्दी सारांश
AI द्वारा तैयार किया गया अनुवाद।
- क्यूशू विश्वविद्यालय ने बताया कि लैक्टिक एसिड बैक्टीरिया जैसे फैकल्टेटिव एनएरोबिक बैक्टीरिया में प्लाज़्मालोजेन का पता चला।
- Lactococcus cremoris से प्राप्त PlsA जीन को E. coli में डालने पर ऑक्सीजन की उपस्थिति में भी संश्लेषण देखा गया।
- एंज़ाइम की संरचना और ऑक्सीजन-तनाव से बचाव, तथा किण्वन-आधारित उत्पादन की संभावनाओं पर चर्चा की गई।
【大学発表(研究成果ページ)】
https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/1388
【査読論文】Characterization of plasmalogen production in facultative anaerobic bacteria and aerobic synthesis in recombinant Escherichia coli expressing anaerobic bacteria-derived plasmalogen synthase genes
https://doi.org/10.1128/aem.00940-25