ロシュ社は、発作性夜間血色素尿症(PNH)を対象とした新規抗C5リサイクリングモノクローナル抗体crovalimabのグローバル第III相試験(COMMODORE 2)の有効性を示す結果を発表した。

リサイクルモノクローナル抗体は、抗原に複数回結合し中和可能なように設計された抗体である。

この試験では、有効性の主要評価項目である輸血の回避と溶血の抑制を達成。crovalimabは現在の標準治療であるエクリズマブに対して非劣性であることが示された。

また、現在承認されているC5阻害剤から切り替えたPNH患者を対象とした第III相COMMODORE 1試験の結果からは、crovalimabの利益とリスクのバランスは良好と判断可能だった。

両試験の結果は、世界中の規制当局に提出され、医学会議で発表される予定だという。なお、中国におけるCOMMODORE 3試験のデータは、2022年12月の米国血液学会年次総会・学術集会で発表された。

Roche announces positive data from global phase III programme for crovalimab in PNH, a rare life-threatening blood condition
https://www.roche.com/media/releases/med-cor-2023-02-07

Kroetsch A, Qiao C, Heavey M, Guo L, Shah DK, Park S. Engineered pH-dependent recycling antibodies enhance elimination of Staphylococcal enterotoxin B superantigen in mice. MAbs. 2019 Feb/Mar;11(2):411-421. doi: 10.1080/19420862.2018.1545510. Epub 2018 Dec 11. PMID: 30526311; PMCID: PMC6380392.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6380392/

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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