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東京慈恵会医科大学の消化器・肝臓内科教授(当時)小井戸薫雄らの研究グループは、切除不能と診断された膵がん患者に対し、WT1樹状細胞ワクチンと標準化学療法(ゲムシタビン・ナブパクリタキセル)を併用した新規免疫化学療法を考案・実施した。この治療により、治療奏効率70%、病勢制御率100%が確認され、7人の患者で手術が可能となった。さらに、この治療は長期にわたり腫瘍の安定を実現している。

  • 発表元→東京慈恵会医科大学
  • 発表日→2024年10月29日
  • 研究の目的→切除不能膵がん患者に対する新規免疫化学療法の安全性と有効性の評価
  • 治療法→WT1樹状細胞ワクチンと標準化学療法(ゲムシタビン・ナブパクリタキセル)の併用療法
  • 主要評価項目→治療の安全性評価、臨床転帰、WT1特異的免疫応答の誘導
  • 成果→治療奏効率70.0%、病勢制御率100%、全生存期間中央値3.52年、無増悪生存期間中央値2.23年
  • 特筆点→進行膵がん患者10人中7人が手術可能となり、4人が4.5年以上生存
  • 今後の展望→症例数を増やし、WT1樹状細胞ワクチンの回数上限を設けない大規模試験の実施が望まれる

参考文献

世界初、切除不能膵癌に対するWilms腫瘍(WT1)樹状細胞ワクチンを併用した化学療法を考案・実施 ~治療奏効率70.0%、病勢制御率100%を達成~
https://www.jikei.ac.jp/press/detail/?id=21558

Dendritic cells pulsed with multifunctional Wilms’ tumor 1 (WT1) peptides combined with multiagent chemotherapy modulate the tumor microenvironment and enable conversion surgery in pancreatic cancer
https://jitc.bmj.com/content/12/10/e009765.long

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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