STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、基礎研究から臨床応用まで、医学・生命科学を中心とした多分野の研究成果をわかりやすく紹介することを目的とする情報プラットフォームである。世界的な視点と地域的な文脈の双方から注目すべき研究を取り上げ、読者に科学的知見の重要性を伝えている。今回紹介するのは次の通り。
福島県立医科大学、徳島大学、神戸大学の共同研究チームは、2型糖尿病をもつ患者において、筋力低下を予測する新たなバイオマーカーとして「尿中タイチン」が有効であることを明らかにした。この成果は、2025年8月25日に国際学術誌「Diabetes Care」で発表された。
タイチンは筋線維の構造を支えるタンパク質で、筋損傷に伴い血中や尿中に排出される。本研究では、福島DEMコホートに登録された2型糖尿病患者444名を対象に尿中タイチンを測定し、数年後のサルコペニア(骨格筋量減少、握力低下、歩行速度低下)との関連を解析した。
- 発表元→福島県立医科大学、徳島大学、神戸大学
- 発表日→2025年8月25日(論文公開日)
- 研究の目的→糖尿病患者における筋力低下・サルコペニアの早期予測指標の探索
- 研究手法→福島DEMコホートの2型糖尿病患者444名を対象とした縦断的解析
- 主要成果→尿中タイチン濃度が高い患者でサルコペニアの発症率が有意に高く、特に握力低下と強く関連
- 特徴→腎機能や血糖コントロール状態などの交絡因子を統計的に調整しても一貫した傾向が保持された
- 臨床的意義→非侵襲的な尿検査による将来の筋力低下リスクの予測が可能となる
- 今後の展望→尿中タイチンを活用した栄養・運動介入など、個別化された予防医療への展開
AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください)
★★★★☆(★4つで2番目の評価)
