国産で初めての手術支援ロボットシステムが製造販売承認を取得した。開発元のメディカロイドが2020年8月11日に発表している。
同社は2013年に川崎重工業とシスメックスの共同出資により設立され、2015年度から医療用ロボットの開発を進めてきた。このたび製造販売承認を受けた「hinotoriサージカルロボットシステム」は当初泌尿器科を対象として市場導入を目指すという。
同社によると、ロボットシステムは、オペレーションユニット、サージカルコックピット、ビジョンユニットの3ユニットで構成される。サージカルコックピットから執刀医が操作すると、オペレーションユニットのアームが動いて手術を行う。ビジョンユニットでは、内視鏡画像を三次元で映し出す。
「本システムの名称『hinotori』は、日本を代表する漫画家で、医師免許を持つ手塚治虫先生が生涯を通じて描き続けた名著「火の鳥」より採用いたしました。メディカロイドが目指すロボットは、“人の代わりとなる”のではなく、“人に仕え、人を支える”ロボットという考え方に、手塚プロダクションからご賛同をいただき、採用が実現しました。手塚治虫先生が『火の鳥』という作品を通じて、命の尊さと向き合い続けたように、メディカロイドは「hinotori」を通じて、命と向き合われる医療従事者の方々をサポートしていきます」と説明している。