STELLANEWS.LIFEでは、医療および製薬業界の最新情報を専門的に取り上げ、その影響や意義を解説する。今回紹介するのは、欧州医薬品庁の医薬品委員会(CHMP)が、転移リスクが高い切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)の治療において、化学療法との併用後にキイトルーダ(一般名ペムブロリズマブ)を単独療法として継続使用する新たな治療法に対して、ポジティブな意見を発表したことである。
- 承認基準→第3相KEYNOTE-671試験の結果に基づく。この試験では、術前にキイトルーダと化学療法の併用、手術後のキイトルーダ単独療法が、プラセボと化学療法の併用に比べて、全生存期間および無事象生存期間の有意な改善を示した。
- 治療法の新規性→再発リスクが高い切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)における、抗PD-1/L1療法としては初のCHMPの肯定的意見。
- 対象患者→再発リスクが高い切除可能なNSCLCの成人患者。
- キイトルーダの作用機序→PD-1受容体をブロックし、体の免疫系が腫瘍細胞を検出し、攻撃する能力を高める。
- 治療の適用範囲→米国では既に同様の適応症でキイトルーダが承認されている。
- 肺がんについて→肺がんは世界で最も死亡率が高いがんの一つであり、非小細胞肺がんは肺がん全体の約80%を占める。