STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、科学や技術、医薬品分野における最新の研究成果や発見を幅広い読者に提供することに特化したメディアで、特に医薬品の研究や治療法の開発に関する情報を提供している。今回の記事では、特に注目すべき新たな医薬品の試験結果について紹介する。重篤なてんかん症候群の一つであるレノックス・ガストー症候群(LGS)に関連する発作の治療に用いる新たな薬剤の承認について。
UCBは、日本の厚生労働省により、2歳以上の患者を対象にLGS関連の発作治療薬としてフェンフルラミン経口溶液の併用療法が承認されたことを発表した。本承認は、国際的な二重盲検プラセボ対照並行群無作為化第3相臨床試験のデータに基づいている。試験では、日本を含む296人のLGS患者が登録され、フェンフルラミンがプラセボと比較して発作頻度の減少に有効であることが示された。日本での販売を担っている日本新薬も3月26日に適用追加の承認について発表している。同薬は「セロトニン放出作用、セロトニン受容体刺激作用およびシグマ-1受容体への作用により発作を抑制する」と説明されている。
- 発表元→UCB
- 発表日→2024年4月17日
- 研究の目的→LGSにおけるフェンフルラミンの安全性と有効性の検証
- 臨床試験→第3相試験(1601 Study Cohort A & B)、2歳から35歳のLGS患者296人が参加
- 研究参加者数→全体で296人(日本では33人)
- 治療薬→フェンフルラミン、1日当たり0.7 mg/kgの投与
- 発作頻度の減少→フェンフルラミンを使用した日本のサブグループでは、プラセボに比べて発作頻度が減少
- 主な非心血管系副作用→食欲減退、眠気、体重減少、下痢、鼻咽頭炎が10%以上で報告
- 重大な副作用の欠如→心疾患や肺高血圧症の症例は観察されなかった
- 治療の重要性→日本では日本新薬により情報提供、販売が行われる。日本でのLGS患者に新たな治療選択肢を提供