STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、医薬品やバイオテクノロジー分野における最新の研究や治療法の進展を紹介するメディアであり、科学的知見をもとに、日々進化する医療技術の成果を読者に提供している。今回の記事では、進行性非小細胞肺がん(NSCLC)に対するBoehringer Ingelheimの治療薬、ゾンゲルチニブ(Zongertinib、開発名BI 1810631)の臨床試験結果を報告する。
Boehringer Ingelheimは、2024年の世界肺がん会議(WCLC)で、HER2変異を持つ進行性NSCLCの患者を対象としたゾンゲルチニブの第1b相試験Beamion LUNG-1の結果を発表した。この試験では、ゾンゲルチニブが66.7%の客観的奏効率(ORR)を示し、主要評価項目を達成した。特に脳転移を有する患者においても、高い病勢制御率(DCR)と忍容性を示した
ゾンゲルチニブは、主に軽度から中等度の治療関連有害事象(TRAE)が報告され、忍容性が高かった。投与中止率はわずか3%であり、今後さらなるデータが成熟する見込みである。
- 発表元→Boehringer Ingelheim
- 発表日→2024年9月9日
- 研究の目的→HER2変異を持つ進行性NSCLCの治療におけるゾンゲルチニブの有効性と安全性を評価すること
- 臨床試験→第1b相試験Beamion LUNG-1のCohort 1では、ゾンゲルチニブがORR66.7%を達成
- 結果の要約→ゾンゲルチニブは、脳転移患者においてもゾンゲルチニブは33%の頭蓋内奏効率と74%のDCRを示した。
- 副作用→TRAEのうち、主に軽度な下痢(43%)や発疹(19%)が報告された