STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、医薬品開発を含む科学分野における最前線の情報を専門的かつわかりやすく届けるメディアである。特にがん治療における新たな選択肢に関する情報は、医療現場と患者双方にとって重要な関心事であり、継続的なフォローが必要とされている。今回紹介するのは次の通り。
第一三共株式会社は、トラスツズマブ デルクステカン(一般名、商品名エンハーツ)について、HER2陽性の進行または再発の固形がんに対する効能追加を目的とした製造販売承認事項一部変更承認申請を日本国内で行ったと発表した。本申請は、複数の第2相試験に基づいており、がん種横断的な治療選択肢の提供を意図したものである。
- 発表元→第一三共株式会社
- 発表日→2025年4月24日
- 申請内容→HER2陽性の複数の進行・再発固形がんに対する効能追加に関する一部変更承認申請
- 対象疾患→HER2陽性の固形がん(大腸がん、肺がん、胆道がん、婦人科がんなどを含む)
- 根拠とした試験→HERALD試験、DESTINY-PanTumor02、DESTINY-CRC02、DESTINY-Lung01の4試験
- 試験の特徴→HER2遺伝子増幅やタンパク質過剰発現を持つ患者を対象とし、有効性と安全性を評価
- HERALD試験→cfDNAでHER2遺伝子増幅を確認した患者に対する医師主導治験、日本国内7医療機関で実施、対象は16種の固形がん計62名
- 治療の背景→抗HER2療法が未承認であったがん種にも拡大を目指す取り組み
