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今回紹介するのは次の通り。
Amgenは、再発性小細胞肺がん(SCLC)の二次治療として開発されたIMDELLTRA(一般名タルラタマブ)が、標準化学療法と比較して全生存期間(OS)を有意に延長し、死亡リスクを40%低下させたと発表した。
今回の結果は、米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会で発表され、同時にNew England Journal of Medicine誌にも掲載された。
DeLLphi-304試験における良好な結果は、加速承認に基づく適応を裏付ける重要なデータとされており、SCLC治療における新たな選択肢となる可能性がある。
AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください)
★★★★☆(★4つで2番目の評価)
- 発表元→Amgen
- 発表日→2025年6月2日
- 研究の背景→小細胞肺がんは進行が早く再発しやすい悪性腫瘍であり、一次治療後の選択肢が限られている
- 研究の目的→プラチナ製剤を含む一次治療後に再発したSCLC患者に対するIMDELLTRAの有効性と安全性を標準治療と比較して検証すること
- 試験名とデザイン→DeLLphi-304、第3相、無作為化、対照、非盲検試験。509人の患者をIMDELLTRA群または標準治療群に割り付け
- 主要評価項目→全生存期間(OS)
- 副次評価項目→無増悪生存期間(PFS)、患者報告アウトカム(PRO:呼吸困難、咳などの症状)
- 主要な結果→OS中央値13.6カ月(標準治療群は8.3カ月)、ハザード比(HR)0.60、P<0.001
- 副次的結果→PFS中央値4.2カ月(標準治療は3.7カ月)、HR 0.71、P<0.001
- 有害事象→IMDELLTRA群でグレード3以上の治療関連有害事象は27%(標準治療群は62%)
- 代表的な副作用→サイトカイン放出症候群(CRS:55%)、疲労、発熱、食欲低下、味覚異常
- 重篤な有害事象→CRS(24%)、肺炎(6%)、発熱(3.7%)など
- 製剤の特徴→タルラタマブはDLL3を標的とする二重特異性T細胞誘導薬(BiTE)であり、腫瘍細胞上のDLL3とT細胞のCD3に結合して腫瘍細胞の溶解を誘導
- 対象疾患→プラチナ製剤を含む化学療法後に再発または進行した進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)
