STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、医療分野の最新の研究成果を中心に紹介する専門メディアである。
科学的根拠に基づく情報を精査し、治療現場における選択肢の変化を伝えることに注力している。
今回紹介するのは次の通り。
Rocheは、進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)を対象とした第3相IMforte試験において、アテゾリズマブとルルビネクテジンの併用療法が、生存期間の有意な改善をもたらしたと発表した。
この試験は、導入療法(カルボプラチン+エトポシド+Tecentriq)を完了した後の維持療法として、テセントリク単剤と併用療法を比較したものである。
2025年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表され、『Lancet』誌に同時掲載された。
AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください)
★★★★★(★5つで最高評価)
- 発表元→Roche
- 発表日→2025年6月3日
- 研究の背景→進展型小細胞肺がんは予後不良で治療選択肢が限られており、生存期間延長が最大の課題とされている
- 研究の目的→導入療法後の維持療法としてのアテゾリズマブ+ルルビネクテジン併用療法の有効性と安全性を、アテゾリズマブ単剤と比較して評価すること
- 試験名とデザイン→IMforte(NCT05091567)、第3相、無作為化、非盲検、比較試験。導入療法完了後に483名が維持療法に無作為割り付け
- 主要評価項目→無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)
- 結果→PFS中央値5.4カ月(単剤群2.1カ月)、HR=0.54、P<0.0001。OS中央値13.2カ月(単剤群10.6カ月)、HR=0.73、P=0.0174
- 安全性→新たな安全性シグナルは認められず、既知の安全性プロファイルと一致
- 薬剤の特徴→アテゾリズマブはPD-L1に結合する抗体で、免疫抑制を解除する作用を有する。ルルビネクテジンはRNAポリメラーゼIIを阻害する抗腫瘍薬
- 今後の展望→ES-SCLCにおける維持療法の標準治療としての位置付けが期待される
