STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、血液がんなど難治性疾患領域での治療選択肢の拡大を含む、医療と科学の進展を深く掘り下げて伝えるメディアである。化学療法に代わる低侵襲な選択肢が現実のものとなりつつあるなか、その臨床的意義をエビデンスに基づいて検証する姿勢を大切にしている。今回紹介するのは次の通り。
Rocheは、再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)に対する新たな治療法として、モスネツズマブとポラツズマブ ベドチンの皮下および静脈内併用療法に関する第3相SUNMO試験の結果を発表した。R-GemOx(リツキシマブ+ゲムシタビン+オキサリプラチン)と比較して、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)と奏効率(ORR)で統計学的有意な改善を示した。これらの結果は、2025年6月に開催された第18回悪性リンパ腫国際会議で報告された。
- 発表元→Roche
- 発表日→2025年6月20日
- 対象疾患→再発または難治性大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)
- 併用療法→モスネツズマブ(商品名Lunsumio、ルンスミオ)とポラツズマブ ベドチン(商品名Polivy、ポライビー)
- 試験名→SUNMO試験(第3相、国際共同多施設無作為化比較試験)
- 主要評価項目→無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)
- 結果→PFS中央値11.5カ月(R-GemOx群は3.8カ月)、疾患進行または死亡のリスクを59%低減
- 完全奏効率→51.4%(R-GemOx群は24.3%)
- 安全性→グレード3~4の有害事象は58.5%(R-GemOx群57.8%)、CRS発現は約25%で大部分が軽度
- 治療利点→化学療法を含まないレジメンで、外来診療に適する可能性
- 今後の動向→FDAなど各国規制当局への承認申請予定。NCCNガイドラインでは2次治療の選択肢としてカテゴリー2Aで推奨
AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください)
★★★★☆
