STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、科学、医療、ライフサイエンス、環境、技術など、幅広い分野の最前線の研究や産業動向を伝えるオンラインメディアである。多様な領域において、革新の兆しを示す発表や研究成果を精査し、専門的視点と中立的な立場から構成された情報を届けている。今回紹介するのは次の通り。
GSKは、ボストン・ファーマシューティカルズから、脂肪性肝疾患(SLD)の進行抑制を目的とした開発中の新薬候補であるエフィモスフェルミン(efimosfermin alfa)を買収したと発表した。エフィモスフェルミンは、月1回の皮下投与が可能な長時間作用型FGF21アナログで、非アルコール性脂肪性肝炎(MASH)およびアルコール関連肝疾患(ALD)といったSLDの中等度から進行期を対象に第3相試験開始を予定している。
- 発表元→GSK
- 発表日→2025年7月7日
- 買収対象→ボストン・ファーマシューティカルズ傘下のBP Asset IX社およびエフィモスフェルミンの開発権
- 開発対象疾患→非アルコール性脂肪性肝炎(MASH)、アルコール関連肝疾患(ALD)
- 薬剤の特徴→月1回皮下投与の長時間作用型FGF21アナログ、抗線維化メカニズムに基づく作用
- 開発段階→第3相試験準備中(中等度から進行期の肝線維化を対象)
- 買収金額→最大20億ドル(うち12億ドルは一括支払い、残り8億ドルは達成型マイルストン)
- 他社への支払い→ノバルティスへの段階的ロイヤルティとマイルストン支払いを含む
- GSKの戦略→SLDの進行抑制における中分子薬や遺伝子サイレンシング療法との併用開発も視野
- 将来の展望→2029年の初回承認申請および上市が目標とされている
AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください)
★★★☆☆(★3つで3番目の評価)
SLDのような治療選択肢の限られた領域において、抗線維化作用を持つ新規FGF21アナログの開発は意義深い。ただし、現時点では前臨床および初期臨床段階にとどまることから、有効性と安全性の確立には時間を要する見込みである。
