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STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、科学や医学、製薬分野の最前線に関する研究成果や技術革新を幅広く紹介するメディアである。研究開発の進展が人々の生活や医療の未来にどのように影響するかを専門的な観点から伝えることを重視している。今回紹介するのは次の情報である。

エーザイは、自社創製のオレキシン2受容体作動薬E2086について、ナルコレプシータイプ1の患者を対象とした臨床第Ⅰb相試験の結果を、シンガポールで開催された世界睡眠学会(World Sleep 2025)で発表した。本試験では、E2086が日中の覚醒度を改善する可能性が示された。

本試験は、21名の参加者を対象に、E2086(5mg、10mg、25mg)、プラセボ、既存治療薬モダフィニルを用いたランダム化二重盲検クロスオーバーデザインで実施された。主要評価項目である覚醒維持検査(MWT)では、全ての用量でプラセボに対して統計学的に有意な睡眠潜時の延長が認められ、10mgおよび25mgではモダフィニルに対しても有意な改善が示された。

安全性に関しては、頻尿、吐き気、めまい、排尿切迫感といった有害事象が報告されたが、いずれも軽度から中等度であり、重篤な有害事象は認められなかった。中止に至った症例もなく、忍容性はおおむね良好とされた。

  • 発表元→エーザイ株式会社
  • 発表日→2025年9月8日
  • 試験名称→臨床第Ⅰb相101試験(NCT06462404)
  • 対象疾患→ナルコレプシータイプ1
  • 試験デザイン→ランダム化、二重盲検、単回投与、多重クロスオーバー
  • 評価方法→覚醒維持検査(MWT)、改訂版カロリンスカ眠気尺度(改訂版KSS)
  • 主な結果→E2086の全用量でプラセボに対して有意な覚醒改善を確認。高用量群ではモダフィニルに対しても有意な改善を示した。
  • 安全性→頻尿、吐き気、めまい、排尿切迫感などが用量依存的に報告されたが、重篤な事象はなし。

AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください)

★★★★☆(★4つで2番目の評価)

E2086に関する研究発表のイメージ

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