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STELLANEWS.LIFE(ステラニュース・ライフ)は、臨床試験や新薬開発の成果を中心に、科学的根拠を整理し社会的意義を明らかにすることを目的とするメディアである。今回取り上げるのは、Eli Lillyが開発した非共有結合型ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬ピルトブルチニブ(商品名Jaypirca、ジャイパーカ)の第3相試験結果である。

 

Eli Lillyは2025年9月8日、第3相試験BRUIN CLL-313の結果を公表した。この試験では、ピルトブルチニブを未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)または小リンパ球性リンパ腫(SLL)患者に投与し、従来の化学免疫療法であるベンダムスチン+リツキシマブと比較した。

主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は、独立評価委員会によって統計学的に有意かつ臨床的に意味のある延長が認められ、その効果サイズはBTK阻害薬の一次治療試験として「過去最大級」と位置づけられた。全生存期間(OS)は成熟していないものの、ピルトブルチニブ群で良好な傾向が示された。安全性プロファイルはこれまでの報告と一致し、予期せぬ新たなリスクは確認されていない。

この結果は、すでに報告されているBRUIN第1/2相試験、BRUIN CLL-321試験、そしてibrutinibとの直接比較を行ったBRUIN CLL-314試験に続く成果であり、今後の適応拡大申請に向けた重要な根拠となる。詳細は今後の学会や査読誌で公表される予定である。

 

  • 発表元→Eli Lilly and Company
  • 発表日→2025年9月8日
  • 対象疾患→未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)および小リンパ球性リンパ腫(SLL)
  • 試験名→BRUIN CLL-313(第3相試験)
  • 比較対照→ベンダムスチン+リツキシマブ(化学免疫療法)
  • 主要評価項目→無増悪生存期間(PFS)
  • 副次評価項目→全生存期間(OS)、奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、安全性など
  • 結果の要約→PFSで統計学的に有意な改善、OSでも良好な傾向、安全性は一貫。「過去最大級の効果サイズ」と報告

AIによる情報のインパクト評価(あくまで参考として受け取ってください)

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Jaypirca第3相試験の発表イメージ

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