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  • ダトポタマブ デルクステカン(ダトロウェイ)の第3相試験が一次治療のトリプルネガティブ乳がんで主要評価項目を達成
  • 全生存期間は23.7カ月へ延長、無増悪生存期間は10.8カ月
  • 有害事象は概ね許容範囲だが、間質性肺疾患の厳重なモニタリングが必要

第一三共は、免疫療法の対象とならない転移性または局所再発の手術不能トリプルネガティブ乳がん一次治療で、ダトポタマブ デルクステカン(ダトロウェイ)が化学療法に対して全生存期間と無増悪生存期間の双方で統計学的に有意な改善を示したと発表した。効果指標の改善幅は臨床的にも解釈可能な大きさであり、一次治療選択肢の再考につながる結果である。

  • 発表元→ 第一三共(ESMO 2025 発表)
  • 対象→ 免疫療法の対象外となる転移性/局所再発・手術不能のトリプルネガティブ乳がん一次治療
  • 試験→ 第3相(TROPION-Breast02)。本剤群323名 vs 化学療法群321名
  • 全生存期間→ 23.7カ月(本剤) vs 18.7カ月(化学療法)
  • 無増悪生存期間→ 10.8カ月(本剤) vs 5.6カ月(化学療法)
  • 客観的奏効率→ 62.5%(完全奏効29名、部分奏効173名) vs 29.3%(完全奏効8名、部分奏効86名)
  • 奏効期間→ 12.3カ月(本剤) vs 7.1カ月(化学療法)
  • 安全性→ グレード3以上の薬剤関連有害事象は33%(本剤) vs 29%(化学療法)。主な事象は口内炎8%、好中球減少症3%等。薬剤関連のグレード5間質性肺疾患が1例
  • 関連→ 第1b/2相BEGONIA試験ではデュルバルマブ併用がPD-L1発現にかかわらず有効性を示唆
  • 今後→ 本結果に基づき各国・地域で承認申請の準備を進行

参考文献

第一三共 プレスリリース(2025年10月20日)
https://www.daiichisankyo.co.jp/files/news/pressrelease/pdf/202510/20251020_J3.pdf

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