イラン南東部の古い風土病の原因であるリーシュマニア・トロピカが非定型皮膚リーシュマニア症であるとする報告。
2016~2017年にリーシュマニアの可能性が考えられる病変のために医療機関を受診した353人を対象とした検査を実施。病理検査から278人がリーシュマニア症と判断できた。さらに、臨床的な所見から定型と非定型が確認された。非定型は狼瘡潰瘍、スポロトリコイド、結節、滲出性病変を特徴としていた。キネトプラストDNAとリボソームITS-1遺伝子をPCRにより増幅する遺伝的検査からリーシュマニア・トロピカが主要な病原体と判明。イラン東部、アフガニスタン西部で確認された病原体と近縁であると分かった。今後の防疫などに情報を生かせると説明する。
2020年9月イラン研究。
Ziaei Hezarjaribi H, Karamian M, Geran Orimi T, et al. Phylogenetic position of Leishmania tropica isolates from an old endemic focus in southeastern Iran; relying on atypical cutaneous leishmanisis [published online ahead of print, 2020 Sep 3]. Transbound Emerg Dis. 2020;10.1111/tbed.13818. doi:10.1111/tbed.13818