ファビピラビルによる新型コロナウイルス阻害の構造基盤についての研究が報告されている。ピラジン誘導体であるファビピラビルがアデニンとグアニンの両方のヌクレオチドを模倣してウイルスRNA産物に取り込まれることを明らかにしている。RNA産物の伸長を阻害するレムデシビルなどと異なり、子孫RNAの突然変異を誘導してウイルスの複製を阻害。ファビピラビルとピリミジン残基との間の塩基対に予想外のパターンが見いだされたと説明する。抗ウイルス薬開発のための基礎を提供と解説。
Structural basis of SARS-CoV-2 polymerase inhibition by Favipiravir
Peng, Qi et al.
The Innovation, Volume 0, Issue 0, 100080