新型コロナウイルスに対するB細胞が作り出す抗体の特徴についての報告。
新型コロナウイルスに感染した患者の持っているB細胞のIGH(免疫グロブリン重鎖)の遺伝子を解析。するとB細胞に限定された高頻度の遺伝子変異が起きており、多様な抗体を作り出すような変化が起きていると確認できた。
こうした新型コロナウイルスに感染した患者のB細胞は多様である一方で、共通した抗体が作られていることも確認。それは新型コロナウイルスの受容体結合ドメインに対する抗体で、これはSARSに対する免疫で見られる抗体と共通していた。
新型コロナウイルスとSARSとの間の交差免疫を分子レベルから確認できると研究グループは指摘する。
2020年7月米国、オーストラリア研究。
Nielsen SCA, Yang F, Jackson KJL, et al. Human B cell clonal expansion and convergent antibody responses to SARS-CoV-2. Preprint. bioRxiv. 2020;2020.07.08.194456. Published 2020 Jul 9. doi:10.1101/2020.07.08.194456