SAKK 08/16試験は、転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)患者において、タキサン系化学療法が奏功した後にダロルタミドを維持投与することの有効性と安全性を評価したもの。

92人がダロルタミドまたはプラセボに無作為に割り付けられ、主要評価項目は12週時点の放射線無増悪生存期間(rPFS)。

その結果、ダロルタミドはプラセボと比較してrPFSを有意に改善(64.7% vs 52.2%、P=.127)。rPFS中央値はダロルタミドが5.5カ月、プラセボが4.5カ月(P=.017)であることが示された。

また、PSA50%奏効率(22% vs 4%、P=.014)、無イベント生存期間中央値(5.4ヶ月 vs 2.9ヶ月、P=.001)の改善も確認された。

全生存期間(OS)中央値はダロルタミドが24ヶ月、プラセボが21.3ヶ月(P=.181)。

有害事象は両投与群間で同様。

Gillessen S, Procopio G, Hayoz S, Kremer E, Schwitter M, Caffo O, Lorente D, Pedrazzini A, Roubaud G, Nenan S, Omlin A, Buttigliero C, Delgado Mingorance JI, González-Del-Alba A, Delgado MT, Nole F, Turco F, Pereira Mestre R, Ribi K, Cathomas R. Darolutamide Maintenance in Patients With Metastatic Castration-Resistant Prostate Cancer With Nonprogressive Disease After Taxane Treatment (SAKK 08/16). J Clin Oncol. 2023 Feb 8:JCO2201726. doi: 10.1200/JCO.22.01726. Epub ahead of print. PMID: 36753698.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36753698/

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星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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