虫垂炎に対する抗生物質と虫垂切除術を比較する無作為化試験についての報告。

主要アウトカムは、「European Quality of Life-5 Dimensions(EQ-5D)質問紙」を用いて評価した30日間の健康状態(スコアの範囲は0~1で、スコアが高いほど健康状態が良好。

合計1552人の成人をランダムに2群に分けて、776人が抗生物質の投与を受ける群、776人が虫垂切除術を受ける群となった。結果として、抗生物質は、30日間のEQ-5Dスコアを基準にすると、虫垂切除術と比べて劣っていないと判明。抗生物質群では、10人に3人近くが90日までに虫垂切除術を受けることになった。虫垂結石がある場合にない場合よりも虫垂切除術を受けることになるリスクと合併症のリスクが高くなっていた。

2020年10月米国研究。

CODA Collaborative, Flum DR, Davidson GH, Monsell SE, Shapiro NI, Odom SR, Sanchez SE, Drake FT, Fischkoff K, Johnson J, Patton JH, Evans H, Cuschieri J, Sabbatini AK, Faine BA, Skeete DA, Liang MK, Sohn V, McGrane K, Kutcher ME, Chung B, Carter DW, Ayoung-Chee P, Chiang W, Rushing A, Steinberg S, Foster CS, Schaetzel SM, Price TP, Mandell KA, Ferrigno L, Salzberg M, DeUgarte DA, Kaji AH, Moran GJ, Saltzman D, Alam HB, Park PK, Kao LS, Thompson CM, Self WH, Yu JT, Wiebusch A, Winchell RJ, Clark S, Krishnadasan A, Fannon E, Lavallee DC, Comstock BA, Bizzell B, Heagerty PJ, Kessler LG, Talan DA. A Randomized Trial Comparing Antibiotics with Appendectomy for Appendicitis. N Engl J Med. 2020 Oct 5. doi: 10.1056/NEJMoa2014320. Epub ahead of print. PMID: 33017106.

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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