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Johnson & Johnsonは本日、妊娠中の母親が持つ同種免疫(アロ免疫)によるFNAITのリスクを低減するためのニポカリマブに対して、米国食品医薬品局(FDA)からファストトラック指定を受けたことを発表した。FNAITは、妊婦の免疫系が誤って発育中の胎児の血小板を攻撃することにより発生する重度の病気である。この免疫反応は、凝固能力の低下と出血につながり、胎児または新生児にとって重大なリスクをもたらす。ニポカリマブは、FcRnを標的とすモノクローナル抗体の治験薬。FNAITのリスクがある同種免疫を持った妊婦のニーズに対処するために現在臨床開発中の唯一の研究治療法である。
- 発表元→Johnson & Johnson
- 発表日→2024年3月26日
- 研究の目的→FNAITのリスクを低減する
- 薬の概要→ニポカリマブは、FcRnを標的とするモノクローナル抗体の治験薬であり、同種免疫を持つようになった妊婦におけるFNAITのリスク低減を目的とする
- 臨床試験→第3相FREESIAプログラムが進行中であり、ニポカリマブはFNAITを治療するために現在報告されている唯一の研究治療法である
- 将来への展望→ニポカリマブは、FNAITだけでなく、類似の病態機序を持つ妊娠中の他の同種免疫性の疾患、新生児溶血性疾患(HDFN)においても第2相試験が行われている。